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新米ゴブリンのヴァナ・ディール紀行 NO.5

[日本語原文]ん?ここはどこだ?・・・・よう、また会ったな。オレはファ・・・ファブ・・・なんだっけ? シックシェル:「あ、気がついた?ここはジュノだよ。グゥーブーに殴られて気絶しちゃったんだよ。覚えてないの?」 全然覚えてないな。 シックシェル:「そしたら、人間が助けてくれたんだ。」 人間?

[English原文]Wh-where...am I? And who the heck are you? Who the heck am I? I'm...F...Fa... Thickshell: "Fabmeister! We're back in Jeuno. We were walking through the Rolanberry Fields when this gigantic Goobbue knocked you on the head. Don't you remember?" That sounds slightly familiar... Thickshell: "Oh, but there was nothing to worry about. I took care of that big lug." Now why is that hard to believe...?

[意訳]う…ん…ここはどこだ?…おお、お前か? オレは?オレは…フ…ファ…

カニ君:「ファブの旦那!僕らはジュノに戻ってきたんですよ。ロランベリーを歩いているときに、おっきなグーブーに殴られちゃったんですよ。覚えてます?」

ほとんど覚えてないわ…

カニ君:「でもね、心配することなかったです。僕はあのまぬけに気をつけていたから」

いまになってそんな事が信じられるとでも…?

[日本語原文]???「あ、目が覚めたのね。」 誰だ? フェレーナ:「私はフェレーナよ。あなたが倒れていたから、カニさんと一緒にここまで運んできたの。」 シックシェル:「カニさんじゃない!シックシェルだよ!」 どう見てもカニだぞ。 フェレーナ:「ご、ごめんなさい。マック爺さんから、不思議な夢を見るゴブリンがいるって聞いて、探していたの」 うん、暗い世界の夢を見たぞ。

[English原文]???: "Ah, you're awake." Whoa, who's the lady? She's hotter than a plate of Kazham peppers. Verena: "My name is Verena. I found you passed out in the Rolanberry Fields. Your pet crab was hiding behind a nearby fruit basket." Thickshell: "Um, his buddy. His bud-dy. And I wasn't hiding behind a fruit basket. It was a cart carrying fruit baskets... And I wasn't hiding behind it, I was...guarding it!" Yeah. Next time try guarding your master, pet crab. Verena: "I heard of your dream from Old Gob Muckvix." My dream? Dark skies, chilling wind, axe wielding hockey-masked maniacs...

[意訳]???:「あ、気がついたのね」

ワーオ、このおネェちゃんは誰? 皿一杯のカザムからしよりアツいぜ!

フェレーナ:「私の名前はフェレーナ。ロランベリーであなたが気絶していたところを見つけたのよ。あなたのペットのカニさんは、近くの果物かごに隠れていたわ」

カニ君:「う…ペットじゃないすよ、相棒だよ!それに僕は「果物かご」なんかに隠れていないよ。あれは『果物かごを運ぶカート』だy・・・・・・隠れてなんかいないよ!僕は・・・・・・守ってたんだよ!」

そーか。次は旦那様を守れや、ペットのカニさんよ。

フェレーナ:「あなたの夢について、マックお爺さんから聞いたわ」

俺の夢? 暗い空、背筋も凍る風、斧を振り回すホッケーマスクの狂人・・・

[日本語原文]フェレーナ:「あなたの見た夢と関係があるかどうか分からないのだけれど、 最近ジュノでも暗い闇の世界を見たっていう噂があって・・・」 ん?オレの夢がホントになったってことか? フェレーナ:「どうやらそうみたい。あなたの力を悪用しようとする人間が出てくるかもしれないから、 あまりここに長居しない方がいいかもしれないわ。」 シックシェル:「そんな!苦労してここまでたどり着いたんだ。もっと遊んでいきたいよ!」 フェレーナ:「ダメよ。人間に捕まってゆでがににされちゃうわ。旅行社に頼んで飛空艇をチャーターしておいたから、 それに乗ってエルシモ島のカザムや、ユタンガの森に行くといいわ。」 エルシモ?カザム?ユタンガ?聞いたことないな。(・・・ゆでがにはうまそうだぞ。) ファブリニクスはシックシェルをじっと見つめた・・・! フェレーナ:「そこは辺境だから、冒険者の数も少ないし安全よ。」

[English原文]Verena: "Um...yes. Recently, there have been rumors around Jeuno of people who have been to a place like the one in your dream." "So, what you're trying to tell me is that my dream came true? What does that make me--psycho or something?" Verena: "I think it is called 'psychic,' and it is a very special ability. I fear that there may be some who are conspiring to use your powers for evil. You should leave Jeuno immediately, for your own safety." Thickshell: "But we just got here! I haven't even had time to get my apron dry-cleaned!" Verena: "Unless you want to be boiled and served to the Archduke, I suggest you make quickly for the airship docks. I have chartered a flight to Elshimo Island for you. From there, you can travel to the Yuhtunga Jungle." "Elmo Island? Yoghurt Jungle?" Verena: "The Outlands! There are fewer adventurers in those areas, so you should be out of danger."

[意訳]フェレーナ:「うーん・・・そ、そうね。最近、ジュノの人々の間でも、あなたの夢みたいな場所を見たことがあるって噂になってる」

ファブ:「それじゃ、あんたが言おうとしているのは、夢が現実になってるってこと?いったい何がオレを・・・サイコかなんかにさせてるの?」

フェレーナ:「私が思うに、それは「サイキック」って言うとても特別な能力なのよ。私が恐れているのは、あなたの力を悪い事に利用しようとしている人たちがいるんじゃないかって。安全のために早くジュノから離れた方がいいわ」

カニ君:「でも僕らまだジュノに来たばかりだよ! 僕のフンドシをドライクリーニングに出す時間さえ無かったよ!」

フェレーナ:「大公さんの前に「ゆでがに」となって出されるのがいやなら、早く港に行った方がいいわよ。エルシモ島行きの飛空艇をチャーターしてあるの。ここからユタンガ(Yuhtunga)大森林まで行けるわ」

ファブ:「Elmo(エルモ)島?Yoghurt(ヨーグルト)ジャングル?」

フェレーナ:「辺境よ!その辺りは冒険者が少ないから安全でしょう」

(注: Elmo:エルモ(セサミストリートの赤い方の奴))

[日本語原文]分かった。出発しよう。でもおねえちゃん、何でオレたちに優しくしてくれるんだ? フェレーナ:「あなたのように、人間と仲良くできるゴブリンを他にも知っているからよ。 あなた、その彼にとてもよく似ているわ。」 ふ~ん。そいつに会って、話がしてみたいな。 フェレーナ:「そうね。きっといつか会えるわ。」 夢のことが分かったら、また会いに来るぞ。 フェレーナ:「ええ。楽しみにしているわ。気を付けて・・・・」

[English原文]"Gotcha, sweetcheeks. But just one question. Why are you being so nice to us? Don't tell me that you've fallen for the Fab (not that it would surprise me)." Verena: "Those cute beady eyes, those grubby little hands, those floppy ears... You remind me of a Goblin I once knew..." Ahhh... It sounds like this one's on the rebound! Verena: "If you learn anything more about your dream, please come back and see me." "I'll be back!" ...once she's gotten rid of that excess baggage. Fab doesn't need the extra competition. Verena: "Awww, you're so cute. Be careful, now!" Thickshell: "Hey, what about me? I'm cute, too, right? I have beady eyes. My claws are grubby, my ears are... Hey, Fabmeister! Wait up!"

[意訳]ファブ:「わかったよ、かわいいほっぺちゃん。でも1つ質問がある。何でオレらに良くしてくれるの?まさかオレにホレたなんて言わないでくれよ~(まぁ驚くことではないけどな)」

フェレーナ:「このつぶらな瞳。このちっちゃいお手々。この垂れ下がったお耳・・・あなた、私が知っているゴブリンに似ているわ・・・」

あ~~~・・・こいつは失恋したばかりみたいだな!

フェレーナ:「もし夢の事でなにか分かったら、また会いに来て下さいね」

ファブ:「I'll be back!(アィルビーバック!)」

・・・彼氏のことを忘れたらね。ファブにライバルはいらないぜ。

フェレーナ:「あ・・・、あなたもカワイイわよ!気をつけてね!」

カニ君:「ヘイ、僕の事かい?僕もカワイイぜ?つぶらな瞳に、ちっちゃなハサミ、僕の耳は・・・ねぇ!ファブの旦那、待ってくださいよう!」

[日本語原文]飛空艇に乗ったぞ。飛んでるぞ。すごいぞ。 シックシェル:「こ、こわいよ~」

[English原文]So this is the airship... It's not that great. Thickshell: "T-telll m-me when I can open m-my eyes..."

[意訳]そんなわけで飛空艇だが・・・・・・こんなすばらしくはないぜ・・・。

カニ君:「ね、ねえ。いつ、ぼ、僕が目を開けていいか お、お、教えてね・・・」

[日本語原文]いい眺めだぞ。 ・・・・なぁ、あのおねえちゃんキレイな人だったな。 シックシェル:「何言ってるんだい。ファブはゴブリンなんだよ。 ゴブリンと人間は・・・その、なんていうか・・・違うんだよ!」 そうか。ちょっと悲しくなったぞ。 シックシェル:「元気出しなよ、ファブ。ボクにだって、失恋のひとつやふたつはあるさ・・・」 シックシェルはオスだったんだな。今気づいたぞ。 シックシェル:「遅いよ!」

[English原文]"What a view... If only Verena were here to share it with me." "I can see it now... I'd laugh when she pointed out a cloud that looked like a carrion worm. She'd smile as I offered her a bite of my Goblin gruel... ...But nooo, I'm stuck with an asexual blue crab." Thickshell: "I'm not asexual. I'm a guy, like you!" Like me? Thickshell: "And I don't know what you're getting all excited about. Verena's, well...well... She's different!" "And why should I care?" Thickshell: "Because you're a Goblin! There's no future for you two!" Sounds like my buddy Thickshell is jealous...

[意訳]ファブ:「いい景色だ・・・フェレーナさえ居てくれれば、このひと時を一緒に味わえるのに・・・」

ファブ:「見えるぞ・・・彼女が指差した『腐肉食いのミミズ(carrion worm)』のような形の雲を見て、オレが微笑む姿が・・・」

ファブ:「オレが差し出したひと口のゴブリン粥を、彼女は笑って・・・・・・・・・・なのに、くそぉぉぉーーーー!オレはオスもメスもない、青いカニにつきまとわれているんだ!」

カニ君:「僕はオスだよ、ファブの旦那と同じさね!」

オレのように?

カニ君:「僕には何でファブの旦那がそんなにハッスルしているのかわからないけどね。フェレーナは、そうだなあ・・・彼女は(僕らと)違うよ!」

ファブ:「オレがそんなこと気にしているとでも?」

カニ君:「だってファブの旦那はゴブリンじゃない!二人に未来は無いよ!」

シックシェル・・・お前嫉妬してるな・・・

[日本語原文]ここがカザムだな。さっそくユタンガの森に行ってみよう。

[English原文]So this is Kazham... Will somebody tell me why this place smells like a litter box?

[意訳]カザムだ。・・・何でここは猫のトイレみたいな臭いがするんだ?

[日本語原文]ユタンガに来たぞ。なんだか迷いそうなところだな。 シックシェル:「迷ったらどうするのさ~~!」 そのときは、そのときだ。

[English原文]Ah, and this is the Yuhtunga Jungle. Pretty nice place. Could use a few trail markers, though. Thickshell: "Wh-wh-what if we get lost!?" "Lost? I don't know about you, but I'll be dining on boiled crab until the rescue team gets to me." Thickshell: "Very funny, Fabmeister. You kn-"

[意訳]ここはユタンガ大森林だ。とてもいい所だな。とはいえ、なにか目印を使いたいな。

カニ君:「もし迷ったらど、ど、どうするの!?」

ファブ:「迷う?オレはお前の事など知ったこっちゃない。      レスキュー隊が助けに来るまで『ゆでがに』でも食べてるさ」

カニ君:「あっはっは!とても面白いよファブの旦那。ねぇ知っt」

[日本語原文]ん?何かいるぞ。 シックシェル:「あ、ケンカしてるみたい・・・」

[English原文]"Shhh! Look over there!" Thickshell: "It looks like some sort of domestic dispute..."

[意訳]ファブ:「シーー!見てみろ!」

カニ君:「なにか喧嘩してるみたいだけど・・・」

[日本語原文]???:「なんだよお前、オポオポしか言えないのかよっ!」 ???:「オポ~ オポ~」 ???:「何言ってるか分かんねーよ!あーイライラするなぁもう!」 ???:「オポオポポ~」 ???:「ムキー!・・・・ん?何だお前らは?」

[English原文]???: "Opo-opo, opo-opo... You sounding like broken records, pakyah!" ???: "Opoh... Opoh..." ???: "Hellooo? Speak Vana'dielian. Va-na-die-li-annn. Comprende?" ???: "Opo-opopoh!" ???: "Pa!!! That's the last time I lending gil to a monkey! Hey, what are you two looking at, pakyah?"

[意訳]???植物:「オポオポ、オポオポって・・・・・・お前は壊れたレコードかよ!!ピキッ!」

???お猿:「オポー・・・オポー・・・」

???植物:「コンニチワーーー?おいヴァナ・ディール語喋れ。ヴァーーナーーディーール語。分かってンの?」

???お猿:「オポーオポポーー!」

???植物:「ケッ!!!猿にはぜってーーー金なんか貸さねぇ!おい、お前らなに見てんだよ、あぁ?」

[日本語原文]オレはファブリニクス、こいつはシックシェルだ。世界のいろいろなところを回ってる。 マンドラゴラ:「モンスターのくせに旅行してんのか。めでたい奴らだな。オレはマンドラゴラ。ユタンガのあるじだ。」 あるじってなんだ? マンドラゴラ:「そんなことも知らないのかよ!あのな、ユタンガやヨアトルで一番偉いのがオレたちマンドラゴラ様なんだよ。」

[English原文]"Hey, sprout. I'm Fablinix, and this is my pet..." Thickshell: "His buddy..." "...My acquaintance, Thickshell. We're trotting the globe, in search of fame and adventure." Mandragora: "Traveling monsters? That's rich. Why going to the troubles? No matter where you going, there you being, you know? That's why I just sitting back here and relaxing in the jungles. You're looking at the king of Yuhtunga, pakyah!" "King of the Jungle? Yeah, and I'm the Prince of Norg." Mandragora: "You being the prince of Nor... Wait a minute, there being no princes in Norg!" "You got me there, sprout. Well, we'll be on our way now."

[意訳]ファブ:「よう、植物野郎。オレはファブリニクスだ。そしてこいつはオレのペットの・・・」

カニ君:「相棒ですぜ・・・」

ファブ:「・・・・・・オレの知り合いの、シックシェルだ。オレらは世界を冒険して回ってるんだ」

マンドラ:「旅するモンスターだ?へっ、金持ちだな。何でそんなめんどくせー事してんだ?まぁお前がどこに行こうが、ここにいるって事は分かってるんだよな?そういうわけだから、俺はジャングルん中でどっしりと座ってられんだよ。お前らはユタンガの王の目の前にいるってわけだな。ピキッ!」

ファブ:「お前がユタンガの王?じゃあ俺はノーグの王子だな」

マンドラ:「え、ノーグの王子なのk・・・・・・待てよ、ノーグには王子なんかいねぇよ!」

ファブ:「そうだ、よく分かったなお前。そんじゃもうオレらは行くぞ」

[日本語原文]マンドラゴラ:「お前らだけでここから先に進んだら、絶対に他のモンスターの餌食だな。 しょうがねえ。オレさまがウガレピまで案内してやるからついてきな!」 ずいぶん威勢のいい植物だな。 マンドラゴラ:「植物じゃねえ!マンドラゴラだ!」 ・・・また変なヤツが仲間になっちゃったぞ。 つづく

[English原文]Mandragora: "Hey, you guys aren't thinking of walking through the jungles alone now, are you? There being things in here that will be eating you alive! I happen to be on my way to the Temple of Uggalipeh. I could be showing you the way...if you making it worth my whiles." "Why don't you just show us the way and I won't show you the back of my hand, sprout." Mandragora: "Uh...well...I'm glad you guys coming to your senses. Oh, and I'm not a sprout, I'm a Mandragora, pakyah!" Yeah, whatever, sprout. Will somebody tell me why can't I find any normal friends...? To be continued...and continued...and continued...

[意訳]マンドラ:「まぁ待てよ、ジャングルをお前らだけで通り抜けようってんだろ?ここのやつらの餌食になるぞ!ウガレピ寺院まで案内してやるよ。なんかくれたら・・・道を教えてやるんだけどなぁ」

ファブ:「じゃ、こうしよう。お前が道案内してくれたら、お前をブン殴らないでやろうってのはどう?植物野郎」

マンドラ:「う・・・わかったよ・・・正気に戻ってウレシイよ俺は。おう、それと俺は植物じゃねぇぞ。マンドラゴラだ!ピキッ!」

オーケィ、何にせよ植物だわな。

誰か教えてくれよ・・・なんでオレにはマトモな友達ができないんだ・・・?

続く・・・また続く・・・またまた続く・・・

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