5月GW・・・
万博会場、三菱未来館の待ち行列の最中にて。

「あのさー、取ったから」
ぬんじゃ先生:「んあ?何を?」
「おれはまだ満足していない・・・!!」

「9月のイタリア館予約を、いま取った・・・!!」
ぬんじゃ先生:「9月・・・・・・?!」
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紀元2世紀頃に作られた「ファルネーゼのアトラス」や、「レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿」だけでなく、ExRareな展示物を実装したイタリア館。
公開直後から話題は広まり、GWの段階でも予約が無いと入館まで2時間あるいは3時間待ちという熾烈な戦いが繰り広げられていた。
しかしGWの段階では、まだ8月以降の予約は埋まり切っていないということを発見し、考えるよりも早く予約したのであった。
そして4か月後の9月・・・

イタリア館は11時に列に並んだら5時間以上待ちだった、などの報告があり、おそるべき状態になっていた・・・

入場者数も前回の約15万人から21万人まで強烈に増加・・・・・・
今回は激戦が予想されるため・・・・・・

もちろん羽田始発・・・!!
(スーパーバリューセールを激しく予約し、1人あたり7,790円)

伊丹空港始発の万博直通バス・・・!(8時10分発・・・!)
8時50分頃に到着・・・!!
前回と似たような時間に着いた・・・ぞ・・・??
前回(5月)8:50頃

今回(9月)8:55頃

前回から明らかに列が後退しとるやんけ・・・・・・!!
入るのに1時間はかかるんじゃ・・・と思っていたが、5月よりも列の処理能力が飛躍的に上がったのか、9時半には無事西ゲートを通過。

ミャク様がお出迎え。

まずは娘が行きたがってた英国館にGO。

あさイチは全然並んでない・・・!!
英国もアメリカ、イタリアほどではないが、昼頃には2時間近く待ちが発生するようになったので、早起きは300万文の徳である。
20分ほど待ち入場。


突出した派手さは無いものの、英国がこれまでイノベーションの中心であり、 今もなお科学的にも文化的にも層が厚いことを、子供にもわかりやすく解説している内容でした。
バーが併設されていたものの、朝から飲むと確実に戦闘不能になるので、旅先の酒を愛す ぬんじゃ先生は ビールを横目に悲しい顔をされていました。
午前の狙いは・・・!

トルクメニスタン!!(2回目)
あれからさらに人気になり、昼からでは1時間待ち程度になったりするようだが 朝10時半のため10分程度で入館できた。

だが、今回の目的はアラバイではなかった。

目的は・・・レストラン!
トルクメニスタン館の3階のレストランは、前回は20時を回っていたので閉まっていた・・・。
今回、その雪辱を晴らすべく3階に行ったのだが、この廊下が既に人で埋まっている・・・!どうした!まだ10時台だぞ・・・!!

折り返して2列になろうとしている列の最後尾に並んだが、1時間はかかるかも・・・
と覚悟したが、10時45分から並び始めて、幸いにして軽傷(45分待ち)で案内された。
レストランはトルクメニスタンの伝統的な料理が食べられるらしいが、東京でもトルクメニスタン専門料理屋は見たことないので、レア度は相当に高いと思われる。
メニューを見たところで、もちろん聞いたことない料理ばかり。

バロウ、ソムサ、ドグラマと、ルイーダの酒場にいそうな感じの料理。
とりあえず、おれはこれらをいってみるぜ・・・!!
しばし待つと・・・

まずはスイカジュース、ザクロジュースが到着。そして奥のなんか泡立っているものは何だ・・・?

この強烈に泡立っている飲み物は「チャル」という「伝統的なヨーグルトドリンク」とのこと。
へぇーと思って飲んでみたら、これはミラクルな味わい・・・!!
そもそも全然甘くない・・・!?飲むヨーグルトとは全く違う・・・!
チャルはラクダの乳を発酵させた飲料で、ヤギの乳よりもさらにレア度が高い乳飲料のようだ。 甘さは全くなく、やや酸味があり、微炭酸な飲み物で、その強烈な泡立ち具合からも 見たか!!これが発酵だ・・・!!とアツく語ってくる飲料であった。
正直、カルピスウォーターよろしく高校生などが爽やかに飲み干す青春の飲料から、味は若干かけ離れているのだが、想い出に刻まれる飲み物であることは間違いない。一気飲みはしない方がいい。

続いて、「バロウ」がやってきた。
味の染みた柔らかい肉と、炒めた人参、玉ねぎの米料理。平たいビスケットのようなものが添えられている。これはパンらしい。普通においしい。

こちらは「ソムサ」。
パイ皮の生地の中には牛肉とカボチャを詰め込んであり、これまた美味しい。
添えられているソースはチャルのようなものと、少し辛い紅葉おろしのようなソース。

これは「ドグラマ」。
やさしい味のスープに浸されたものは何かというと、フラットブレッドとのこと。
歯ごたえもよく、ちょっと調子が悪い時でも食が進みそう。

「ピシメ」
揚げパンのようであるが、特に甘くはなく、食感はムチムチとしていて、いくらでも食べられそうである。
ほどよく食べたところで店出ると12時ちょうど。つまり入店から30分程度で出てきたのだが・・・
恐ろしい風景が・・・!!

※レストラン列
レストランは3階なのだが、列が既に1階の階段まで伸びている。 1階あたり1時間とみられるので、おそらくここからだと入るのに3時間はかかるだろう・・・。 並んでる間にもガンガン人が待ち行列に加わっていくな・・・と思っていたが・・・

出る前にショップを見ると4か月前よりなんだか充実している。

まずは絨毯ですが、なんと半額セールを行っており、大変お求めやすい価格(150万円)となっております。 というようなことを話していたら、小さい子供連れのファミリーが静かに絨毯の前から遠ざかって行った。

やたらインパクトのあるトートバッグだが耐久性は不明・・・!?

と思ったら急造で作ったのか、味わい深いデキのアラバイらしきぬいぐるみが!!番犬にはならなそう!
そんな中、買ったのはもちろんこれ!!

「比類なき天の駿馬マウスパッド」・・・!!
やはり駿馬、やはり駿馬なんですよ。もちろんマウスパッドとしては使わない方がいい。(駿馬の耐久力的な意味で・・・)
トルクメニスタン館を出ると、外は灼熱・・・!
日中はまだアツいのでなるべく外にいる時間を減らすべきである。
この混雑の中でも待ち時間ほぼ0分の「夜の地球」へ。

輪島塗の大型地球儀で、黒に金が眩くて美しい・・・・・・。
制作過程も館内で流れており、これだけで1番組できそうである。

※東京

都市の航空マップを輪島塗にしたものも展示してあり、見事なデキにずっと眺めて居たくなる・・・・・。

途中オーストラリア館のテイクアウトで、「ラミントン」をゲット。

口触りも中身も、非の打ちどころがないおやつ。オーストラリアの伝統と言わず、ぜひ家の近くで伝統になってほしい・・・。

灼熱地獄のミャクミャクくじ(ハズレ無しのぬいぐるみクジ)列を尻目に・・・(数百人レベルで並んでいるが、どうやら最大3時間待ちらしい・・・修行以外の何物でもない。)

かろうじて当日予約ができた「未来の都市(シアター付き)」へ。
建物がスタイリッシュでカッコいい・・・。

「僕のいる未来はカリカリのディストピア飯で栄養を採っているんです!(意訳)」

ここではスマホを使い、会場参加型で望む未来を選択するという仕掛け。お姉さんがガイドしてくれるが、選択肢は意外と悩ましく、票も結構割れる。

※悪路でも人を乗せて疾走できるビークルのイメージ

館内はミニ科学館という内容で、時間があればゆっくり見たいところだが、
既に昼過ぎなのでそこそこに次へと向かう。

15時半。イタリア館前はえらいことになっている。
ここで娘がナウルに行きたいという。
トルクメニスタンをやたら気に入ったり、変化球好きな側面を見せる。

比較的入りやすいとされていたコモンズ館ですら日中はこの人だかり。
コモンズB館は主にナウルのせい?で断続的に入場規制がかかることに。

ナウルも他の国と同様の小間であるが、SNS効果でやたら人が多い!

他のしっかりしたパビリオン(Ex.アメリカ、ドイツ、英国、イタリア)とは違い、 後付けで生まれたマスコットキャラクター「ナウルくん」が猛威を奮うブースで

展示されてる「伝統的なバッグ」はどこにあるの!?

「リン鉱石くん」が解説に被ってて邪魔!!

そもそも何の展示物なの!?家の棚なの!?

かなり傷んでる手作りナウルパネルがあり・・・

個性的な修復をされているな・・・・・・
ナウルに行ってしまうと、終始ナウルのペースにハメめられてしまうので、いつでも冷静で正気を保ちたい方は注意が必要だが、そもそも何なんだろうこの国・・・という不条理を味わいたいなら、ナウルは極めつけなスパイスである。

気を取り直して、2か月前抽選で当選していた「いのちめぐる冒険 超時空シアター」。 マクロスの河森監督と、音楽は菅野よう子さん。テーマ曲の「499秒」は中島愛さんと葉音さん。
つまり75%ほどマクロスフロンティアである。
中は撮影禁止だが、円形の部屋に30名ほどが外周に沿って座り、Meta Quest 3を 全員被るとそのままVRモードへ。
自分はPSVR2を持っているので、外の風景が見えるモードやVR自体は初めてではなかったものの 家では絶対に出せない素晴らしい音響相まって、超豪華なマクロスフロンティア・・・ではなく、MVが体験できるといったシロモノで、VR経験者でも楽しめ、ファンならさらに何倍も楽しめるであろう。
つまり大いに楽しめました。

Meta Quest 3はPSVR2と比べ着用感が異なり悪戦苦闘してたところ、このステキな制服姿のお姉さんが助けてくれた・・・ ヤックデカルチャー・・・・・
そうこうしているうちに、時刻はあっというまに18時半。
今日の真打

イタリア館・・・!!
パビリオンの前を見るといまだ恐るべき列・・・・・・閉館の21時ギリギリまでの列のように思える・・・

このQRコードで入場できるのかちょっと不安になったが、無事待ちなしで入館・・・!
4か月前の予約が生きた瞬間である。

中ではイタリア館の公式マスコット「イタリアちゃん」がお出迎え。

後ろ姿もキュート。
ナウルくんのような迫り方が怖いマスコットとは違い、いろんな意味で安心できる。

最初にイタリアの歴史を紹介するシアターを観るのだが、終了時に奥の壁が回転してそのまま展示フロアに繋がるという演出が。
否応なくテンションが上がる。

まず天井には、1920年に「ローマ―東京間飛行」を成し遂げた木製飛行機の模型が展示されている。11機中2機のみが成功し、3か月間かけて1万8000キロも飛行したという。いまや13時間ほどで行けるのだから、100年の進化はすさまじい。

まずは「天正遣欧少年使節」の「伊東マンショ」の肖像画。はるか昔に歴史でやりましたね・・・! 教科書の絵が目の前で観れるのは、滅多にない機会なので貴重です。

その横で見慣れぬアンドロイドが解説してくれているのですが

実は他パビリオンとのコラボで「伊藤マンショロボット」とのこと。普通の美術館では見られないような 仕掛けがあるのは万博ならではですね。

中央に鎮座するのは紀元2世紀ごろに作られたという「ファルネーゼのアトラス」。 ギリシャ神話の巨神アトラスが天球を肩に担いでいる大理石の彫刻ですが、アジアでは日本が初公開ということで イタリア館の顔となってます。

この足の作りとかどうなってんの・・・ウッカリ削り過ぎちゃったりとかしたらどうするんだろう・・・

その横にひっそりと佇んでいるのは、「キリストの復活」 ミケランジェロの作で日本で2回目の公開だそう。

最初は無かったが、イタリア館のアップデート(?)で 途中から展示に加わったらしい。アップデートというレベルじゃないぜ・・・!

続く部屋にあるのは、カラヴァッジョの「キリストの埋葬」。 十字架から降ろされ、嘆きの中で埋葬されるキリストの姿が非常にリアルで、500年も前の作品とは思えない・・・。

これも追加アップデートの「正義の旗」。 イタリア国外で初公開。セラフィムと天使たちに囲まれた、キリストとマリアの穏やかな姿が描かれています。

この先にあるのは・・・?

警備員さんが絶対にフラッシュを炊いてはならぬと目を光らせていた、 レオナルド・ダ・ヴィンチの「アトランティックコード」。 文書やスケッチのコレクションで、これは光と影を学ぶために描いたスケッチ。

もう1つがミラノの教会を描いたスケッチとのこと。
こんな精巧なスケッチが1000枚以上もあるのだから驚きである。
実はこれもイタリアでは見られないとのことで、相当肝入りで持ってきたようだ。
(湿気対策も万全らしい)

過去の素晴らしい作品だけでなく、現代のデザイン家具なども展示されていた。ライトがかっこよすぎる・・・どんな部屋なら合うんだ・・・!!

屋上のステキな光の庭を抜けると・・・

イタリアちゃん・・・!

伊藤「マンチョ」・・・!

アルトゥーロ・フェラーリン・・・・!
(日本まで木製飛行機で来た人)
屋上まで油断ならぬ物量である。おまけにステキそうなイタリアンレストランも併設されており、なるほどこれは優勝である。
7時間並ぶ気持ちも分かる。今は電車の始発でいくか、1点突破で7時間並ぶか、4か月前に予約するかの戦いなのである。

時刻は19時半。パビリオン終了まであと1時間半・・・!まだだ・・・!まだ終わらん!!

次は韓国館。待ち50分と表示されていたが、30分ほどで通過!

中は多量のスポットライトや、吐く息を(つまりは二酸化炭素を?)泡に変換するインスタレーションがあり 少し他とも毛色が違う。

最後はK-POPなストーリー物のシアターで、なかなか出来がいい。興味がある方はQRコードからどうぞ。 (Netflixで配信されている、KPOPガールズ! デーモン・ハンターズもオススメである)
時刻は20時半・・・そろそろ終わ・・・・・・
らない!!!

閉館ギリギリに待ち時間0分で滑り込むサウジアラビア館。 日中は2時間待ちがザラだが、みなさまが「アオと夜の虹のパレード」を見ている裏で滑り込むのが吉である。

巨大な建物のすき間から中に入ると・・・

圧倒的なそびえ立つ感・・・!!

建屋が巨大な360スクリーンとなっており、迫力がすごい。
次回2030年の万博はサウジアラビアで開催するだけあって、力の入れ方が違う。


中でも、国の紹介に並んでアピールされていたのが、アニメ!!

ショップでは魔法少女モノの漫画も売っている・・・! 幅が広いなサウジアラビア・・・!!
サウジアラビア館は、パビリオン自体が中東の街中に入ったような雰囲気で、コーヒーショップなどもあり、ステキな雰囲気。 これもあさイチで行くといいでしょうね・・・!

時刻は21時。ドローンショーも終わり、パビリオンも閉まったのでここで終了。 名残惜しいが退散する。

西ゲートからは主にバスかタクシーで帰ることになるが、この時期バスは予約していないと20時以降は乗れないという制限がある。 あらかじめバスを予約しておいたので問題ないが、当日分はもちろん全部埋まっている。
すると残るはタクシーになるのだが・・・

この黒山の人だかりはタクシー列・・・・・・ ピーク時間帯は1-2時間待ちが発生するので、えらいことに・・・
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day1 万博
0620 羽田発
0730 伊丹着
0810 伊丹⇒万博西ゲート直通バス発
0850 バス着
0930 西ゲートから入場
0940 英国館並び開始
1000-1030 英国館入場
1040 トルクメニスタン館並び開始
1045 トルクメニスタン館レストラン並び開始
1130-1210 トルクメニスタンレストラン滞在
1220-1230 夜の地球滞在(待ちなし)
1230-1400 テイクアウトなどを経てWASSE内で休憩(クーラー効いてる)
1400-1500 未来の都市 シアター有り(当日予約)
1550-1610 コモンズB(断続的に入場制限)
1620-1650 ラーメンで一息(すいてるし早い)
1720-1750 いのちめぐる冒険 超時空シアター(2か月前予約)
1800-1920 イタリア館(4か月前にイタリア公式アプリで予約)
1930 韓国館並び開始
2000-2030 韓国館滞在
2040-2100 サウジアラビア館滞在(閉館寸前で待ち無し)
2120 西ゲートからバスで退場(事前予約済み)
※なお、当日予約開始時点(9:40頃だった)の時には、ほとんどのパビリオンは既に予約NG。住友館の待ち行列抽選も全て落選。時間開放の予約も待機列に巻き込まれると、開始数分後には全て蒸発しているので、ゲーム機先着予約レベルだと思った方がいい。
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